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「第16回MICEイノベーション研究会」を開催しました~施設が起点となって、地元と『つながる』、地元に『貢献する』
展示会・イベント
2022.01.24

「第16回MICEイノベーション研究会」を開催しました~施設が起点となって、地元と『つながる』、地元に『貢献する』

2022年1月19日、株式会社コングレ(東京都中央区、代表取締役社長:武内 紀子)と株式会社新産業文化創出研究所(東京都千代田区、代表取締役所長:廣常 啓一)は、「第16回MICEイノベーション研究会」をオンラインで開催しました。
今回の研究会では、パシフィコ横浜による事例紹介、株式会社プラゴ、一般社団法人Social Innovation Japanによるソリューションの提案、そして観光庁MICE室からの「ハイブリッド国際会議実証事業」に関する情報提供を行いました。最後に事務局から、2022年3月14日に「コングレスクエア羽田」でリアル開催する第17回研究会についてご案内しました。

今回の研究会のテーマは「施設が起点となって、地元と『つながる』、地元に『貢献する』」です。

最初に、パシフィコ横浜 営業推進部営業開発課長 南雲 隆 氏が、「みなとみらい21共通飲食券」の取り組みについて、事例発表を行いました。
パシフィコ横浜は、日本最大級の複合MICE施設であり、同施設で開催される催事に対して年間400万人を超える来場者が訪れています。パシフィコ横浜は、催事関係者がみなとみらいの飲食店を利用することにより生まれる地域全体の経済波及効果を構築するため、1998年から「みなとみらい21共通飲食券」の事業を続けています。同飲食券は、みなとみらい21地区を中心とする加盟施設店約230店舗で利用ができるため、催事主催者から参加者へ配ることで、催事の際に周辺地域に足を運ぶきっかけづくりとなっています。
また、特定のMICE開催時に特別オリジナルクーポンを発行したり、みなとみらいの飲食店を紹介する『MEAL TIMES』を発行したりして、パシフィコ横浜での催事を通して地域活性化に取り組んでいます。

次に、2社による、施設の抱える「地元とのつながり」の創出や地元経済への貢献、環境への配慮という課題に対する課題解決技術(シーズ)提案発表を行いました。

1社目は、株式会社プラゴ 代表取締役 CEO 大川 直樹 氏、事業企画マネージャー 三上 智也 氏による「電気自動車の充電サービスから拡がる、脱炭素先行地域に向けた『地域と共生する環境都市』へ」をテーマにした発表です。同社は、EV(Electric Vehicleの略/電気自動車)充電器およびIoTサービスの企画・開発・販売などを手掛けています。
街中のEV充電器設置の普及がもたらすメリットとして、EVユーザーが施設を利用した場合、施設年間CO2排出量の約1.3%を削減する効果があります。しかし、施設側のEV充電器設置率はわずか0.16%。その現状から同社は、EV充電予約アプリ「My Plugo」を開発。「My Plugo」では、EV専用駐車場の空き状況確認・予約に加え、近隣の小売店・飲食店などのクーポンを発行できるため、充電を目的としたEVユーザーの施設への来場や、施設利用者の周遊・観光にも効果が得られると提案しました。その取り組みとして、自治体と連携した事例を紹介しました。

2社目は、一般社団法人Social Innovation Japan パートナーシップ・広報 シニアディレクター 鈴木 玲子 氏による、「日本初の無料給水アプリ・プラットフォーム『mymizu』を通しての新しい『きっかけづくり』とは。」をテーマにした発表です。
同法人は、国内外の社会課題や環境問題などについて、国境や分野を越えた情報発信や解決策を創出し、社会の発展と豊かな社会創りに寄与することを目指して活動しています。
代表的な活動として、全国で「mymizu」を給水スポットとして設置している施設や店舗を簡単に探し、無料で給水することができるアプリ・プラットフォームを提供しています。アプリ上では、ユーザー同士での情報共有や、「mymizu」と提携している施設や店舗側が給水パートナーとして参加することが可能です。そのため、アプリを通じて施設を知ってもらうきっかけにもなります。
また、「mymizu」の利用にはマイボトルの持参が必須で、環境面にも優しいことから、持続可能なまちづくりやSDGsへの貢献の一つとして、施設に付加価値をもたらすための提案です。

続いて、観光庁 国際観光部参事官(MICE)付 MICE連携推進官 太田 信行 氏が、「ハイブリッドMICE実証事業」に関する情報提供を行いました。
国際会議については、海外からのオンライン参加も可能とするハイブリット方式がしばらく続く見通しのため、ハイブリット国際会議の実証事業を実施することになりました。会場などにおいてワクチン接種証明の確認やPCR検査を活用し、感染症対策を徹底しつつ、最先端の技術を活用し、今後の訪日につなげるようなコンテンツを盛り込んだハイブリット開催に係る実証事業を行うものです。MICE主催者・運営事業者にとって、事業計画の検討に役立つ内容でした。

最後に、事務局から、次回の第17回研究会について説明しました。次回は、2022年3月14日(月) 羽田イノベーションシティの「コングレスクエア羽田」にてリアルで開催します。その概要と実証実験や出展者募集について、前回のリアル開催の実績などを含めてご案内いたしました。募集内容などは公式ウェブサイトに掲載しています。

<第16回MICEイノベーション研究会 プログラム>

【研究会説明】
ファシリテーター: 株式会社新産業文化創出研究所 所長 廣常 啓一

【Part 1:MICE施設が起点となって、地元と「つながる」、地元に「貢献する」】
◎事例発表
 『パシフィコ横浜における「みなとみらい21共通飲食券」の取り組みについて』
 パシフィコ横浜 営業推進部営業開発課長 南雲 隆 氏

◎課題解決技術(シーズ)提案発表1 
 『電気自動車の充電サービスから拡がる、脱炭素先行地域に向けた「地域と共生する環境都市」へ』
 株式会社プラゴ 代表取締役 CEO 大川 直樹 氏/事業企画マネージャー 三上 智也 氏

◎課題解決技術(シーズ)提案発表2
 『日本初の無料給水アプリ・プラットフォーム「mymizu」を通しての新しい「きっかけづくり」とは。』
 一般社団法人Social Innovation Japan パートナーシップ・広報 シニアディレクター 鈴木 玲子 氏

【Part 2:情報提供/観光庁】
『観光庁 補正予算・令和4年度予算より「ハイブリッド国際会議実証事業」の概要について』
観光庁 国際観光部参事官(MICE)付 MICE連携推進官 太田 信行 氏

【Part 3:次回の研究会について】
『第17回研究会(リアル開催)についてのご案内と参画企業の募集について』
MICEイノベーション研究会事務局

【閉会】

MICEイノベーション研究会は、新型コロナウイルス感染症によって、大きく影響を受けたMICEビジネスについて、異業種、異分野との交流によって、新しいMICEのカタチをつくり出すことを目的としています。
研究会では、毎回、MICEに関する課題やニーズ発表、そして異業種からの課題解決技術(シーズ)提案の発表を行っています。

※ MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称です。(出典:観光庁ウェブサイト)

MICEイノベーション研究会では、このような時代だからこそ、業界を越えてMICEにイノベーションを起こし、withコロナ、postコロナ時代の人々の交流を進めていきたいと考えています。
次回以降のご参加もお待ちしております。