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「第15回MICEイノベーション研究会」を開催しました~Postコロナを見据えて活発な動きを見せる「ホテル業界」と「展示会業界」の挑戦
展示会・イベント
2021.11.18

「第15回MICEイノベーション研究会」を開催しました~Postコロナを見据えて活発な動きを見せる「ホテル業界」と「展示会業界」の挑戦

2021年11月16日、株式会社コングレ(東京都中央区、代表取締役社長:武内 紀子)と株式会社新産業文化創出研究所(東京都千代田区、代表取締役所長:廣常 啓一)は、「第15回MICEイノベーション研究会」をオンラインで開催しました。
今回の研究会では、ホテル業界と展示会業界にスポットを当て、ホテル業界からはパレスホテル東京、展示会業界からは日刊工業新聞社とmonoAI technology株式会社が登壇。それぞれの業界が持つ課題や事例の発表、業界のレポート、そして課題解決のための技術(シーズ)提案発表を行いました。

今回の研究会のテーマは「Postコロナを見据えて活発な動きを見せる『ホテル業界』と『展示会業界』の挑戦」です。

最初に、パレスホテル東京 グローバルセールス部グローバルセールス一課 支配人 山口 英基 氏が、業界課題発表を行いました。
同ホテルは、感染症予防対策の国際認証「GBAC STAR™認証」を国内で初めて取得しています。コロナ禍以前は宿泊客の7割が訪日外国人、宴会場もMICE案件で高稼働だった同ホテル。今後さらに国際MICE施設としての支持を獲得すべく、昨年の感染拡大を機に、MICE業界のプロフェッショナルな人材育成や、国際的感覚を持つ人材の育成・確保、そして地域との連携強化を行っています。また、SDGsへの貢献として、「FOOD LOSS BANK(フードロスバンク)」とコラボレーションし、見た目や流通規格に問題のある廃棄予定だった新鮮な野菜を活用するなどの、新たな取り組みや課題を紹介しました。

続いて、日刊工業新聞社 総合事業局次長 兼 イベント事業部長 林 英雄 氏、総合事業局 イベント事業部第2G World Robot Sumitバーチャル開発担当 北川 航也 氏、総合事業局 イベント事業部第2G 国際ロボット展 海外担当 葺石 万裕子 氏の3名が登壇し、「Postコロナで展示会はどう変わるのか」をテーマに、展示会業界のレポート発表を行いました。
同社は数多くの展示会を主催・運営しており、コロナ禍ではオンラインやハイブリット形式にシフトして開催してきました。コロナ禍の展示会に参加した出展者や参加者のアンケートから、”展示会へのオンライン参加のニーズが高い”という結果を受け、満足度をより高めるオンライン形式を模索。今年の秋にオンライン開催した国際的なロボット大会「WRS(World Robot Summit) VIRTUAL」を例に、自社で開発したオンライン展示会プラットフォームの企画段階からの流れや、参加者がロボット操作を体験できるコンテンツ、また、実際に運用して感じた出展者や参加者の声を紹介しました。
最後に、日刊工業新聞社としての今後のオンライン展示会の方向性や、リアル展示会の可能性を説明しました。

次に、monoAI technology株式会社 XR事業推進部 xR CLOUD イベントチーム 小林 靖司 氏が、業界課題解決/技術(シーズ)提案発表を行いました。
同社は、あらゆるデバイスから多人数が同一空間でコミュニケーションを図ることができる、バーチャルイベントプラットフォーム「XR CLOUD」を開発・提供しています。これまでに、大規模展示会や同人誌即売会、数千人規模の企業説明会など様々なイベントをバーチャル化してきた実績があります。「XR CLOUD」は、リアルな展示会と同様に、オープンボイスチャット機能を使った参加者への声掛けや、個別チャット機能による商談が可能です。
今回は「XR CLOUD」の技術発表と、過去のバーチャルイベント事例の紹介のほか、前述の日刊工業新聞社におけるオンライン展示の課題に対する解決方法をはじめ、様々なMICEへの応用を提案しました。

最後に、ファシリテーターの新産業文化創出研究所 廣常 啓一 所長、monoAI technology(株)小林 靖司 氏、(株)日刊工業新聞社 林 英雄 氏、北川 航也 氏、葺石 万裕子 氏の5名による、約10分間のディスカッションが行われました。
日刊工業新聞社からは、monoAI technologyのバーチャルイベントプラットフォーム「XR CLOUD」について、1000人の同時接続が可能なことや、リアルな展示会のような声掛け・商談が可能なことに関心が寄せられました。一方で、海外の出展者や参加者は言語が問題でオンライン展示会への参加を躊躇していることがあるという課題について、言語切り替えツールを充実させていく必要があると言及しました。
それに対し、monoAI technology 小林氏は、「XR CLOUD」は既に4言語のAI翻訳システムを備えているものの、1対1の商談での通訳機能を含め、国際イベントの言語対応ツールの充実のため、今後開発を予定していると説明しました。
両社ともに、今後はリアルとオンラインが融合した展示会を可能とする、展示会業界の新しいビジネスモデルの発展を目指すとし、ディスカッションを締めくくりました。

第15回MICEイノベーション研究会 プログラム

【研究会説明】
ファシリテーター: 株式会社新産業文化創出研究所 所長 廣常 啓一

【業界課題発表:ホテル業界】

◎業界課題発表:パレスホテル東京/ホテル業界より
『ラグジュアリーホテルとして国際MICEに支持される為に行っている活動と今後の課題』
パレスホテル東京 グローバルセールス部グローバルセールス一課 支配人
山口 英基 氏

【Postコロナで展示会はどう変わるのか?  
― コロナ禍で模索し続けた展示会のあり方と今後のイノベーションの可能性 ―】
 

◎「展示会」業界レポート
『日刊工業新聞社が挑む「展示会・イベント」における新しい取り組みと可能性』
株式会社日刊工業新聞社
 総合事業局次長 兼 イベント事業部長
 林 英雄 氏
 総合事業局 イベント事業部第2G World Robot Summit バーチャル開発担当
 北川 航也 氏
 総合事業局 イベント事業部第2G 国際ロボット展 海外担当
 葺石 万裕子 氏

◎「展示会」業界課題解決/技術(シーズ)提案発表
『1000人同時に同一空間に入れるバーチャルイベントプラットフォーム「XR CLOUD」のご紹介』
monoAI technology株式会社 XR事業推進部 xR CLOUD イベントチーム
小林 靖司 氏

【全体ディスカッション: 10分】
【閉会・次回以降のご案内】

MICEイノベーション研究会は、新型コロナウイルス感染症によって、大きく影響を受けたMICEビジネスについて、異業種、異分野との交流によって、新しいMICEのカタチをつくり出すことを目的としています。
研究会では、毎回、MICEに関する課題やニーズ発表、そして異業種からの課題解決技術(シーズ)提案の発表を行っています。

※ MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称です。(出典:観光庁ウェブサイト)

MICEイノベーション研究会では、このような時代だからこそ、業界を越えてMICEにイノベーションを起こし、withコロナ、postコロナ時代の人々の交流を進めていきたいと考えています。
次回以降のご参加もお待ちしております。