東京大学公共政策大学院にて社長の武内紀子が講義

2025年6月3日、東京大学公共政策大学院の交通・観光政策研究ユニット「観光政策Ⅰ(基礎編)」(担当:篠原康弘客員教授、三重野真代特任准教授、大橋弘教授)の「観光マーケット論」において、株式会社コングレ代表取締役社長の武内紀子が講義を行いました。

「MICEビジネスによる地域活性化・社会貢献」をテーマに、政府や各都市が取り組むMICEの誘致・開催や全国各地の国際会議場・展示場・コンベンションセンターなどを活用したまちづくり、そしてMICEが地域活性化にどのような役割を果たせるかなど、公共政策を考える上で参考となることを事例を交えてお話ししました。

大学院生の皆さんには熱心に聴講していただきました。質疑応答の時間には、MICEを誘致・開催する地域ではどのように合意形成していくのか、大規模なMICEを誘致するのが難しい中小都市でのMICEの考え方、MICE開催時の環境配慮の取り組み、理想的なレガシーのあり方など、それぞれの関心や考察に基づいた質問や意見が多数寄せられ、充実したディスカッションが行われました。
今回の講義が公共政策としてMICEをいかに活用していくのか、受講生の皆さんの知見を広げる一助となれば幸いです。

受講生の感想

受講生のレポートから一部抜粋したコメントをご紹介します。

MICE ビジネスが持つ経済波及・社会貢献効果がとても大きいことがよく理解できた。知識能力開発、知名度の向上、インフラ改善、環境改善、売上拡大、教育、他者接点など多種多様な機会を提供するためのきっかけとしての性格を強く見ることができた。

会議を開催するのに施設があれば開催地はどこでもよいかと思っていたが、誘致においては観光と同様にその土地の産業、文化などの文脈が強みになるというのは新しい発見だった。

国際会議の開催で、コングレのようなMICE事業者やホテルが、より細かい部分のロジを担っていることは、しっかり頭に入れておくべきだと感じた。

デベロッパーの方が複合施設内に、MICE を開催することが可能な「箱」を配置する、という話はよく聞くが、どのようなオペレーションで動いているのか、どのようなステークホルダーがいるのかなどの解像度が高くなかった。その点で、MICE の運営やMICE を通じたまちづくりを実際に行っている側の視点を得ることができたことの収穫は非常に大きい。

PFI で施設を作ることと、観光と紐づいたMICE による地域一体型のまちづくりは相性がいいと思った。