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「G7広島サミット」が開催されました
コンベンション
2023.06.02

「G7広島サミット」が開催されました

5月19日~21日の3日間、「G7広島サミット」が開催されました。広島市のグランドプリンスホテル広島をメイン会場に、広島平和記念公園、広島平和記念資料館、嚴島神社などで様々なプログラムが行われました。株式会社コングレは、この歴史的なサミットの会場設営・会議運営全般および政府報道関連のサポート業務、国際メディアセンターに関する業務などを担当しました。

G7サミット(主要国首脳会議)とは、フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダ(議長国順)の7か国及び欧州連合(EU)の首脳が参加して毎年開催される国際会議です。
1975年11月、パリ郊外のランブイエ城において、フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリアの6か国による第1回サミットが開催されました。1975年のランブイエ・サミットの結果、世界経済問題に対応するために先進国の首脳が集まって政策協調のための議論の場を持つことの重要性が認識され、その後、各国が持ち回りで議長国を務めつつ、毎年首脳会合を行うことになりました。その後、G7サミットでは、世界経済の諸問題と並び、その時々の世界の情勢を踏まえ、地域情勢や様々な地球規模課題についても議論されるようになり、その重要性は一層高まりました。
日本はこれまで6回議長国を務め、今回、7回目となります。
(出典:G7広島サミット公式Webサイト)

G7広島サミットは、岸田文雄内閣総理大臣が裕子夫人とともに、広島平和記念公園でG7首脳夫妻を出迎えて開幕しました。その後、原爆資料館を訪れ、およそ40分間視察。G7首脳が揃って原爆資料館を訪問したのは今回が初めてのことです。各国首脳は原爆資料館の芳名帳にそれぞれ平和への決意などを記し、原爆死没者慰霊碑に献花しました。そして、グランドプリンスホテル広島での首脳会合を経て、G7としては初めて核軍縮に焦点を当てた独立首脳文書「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」が発出されました。
首脳会合を終え、G7首脳は宮島に所在する世界遺産・嚴島神社を訪問。宮島の老舗旅館「岩惣」でのワーキング・ディナーでは、広島県各所・瀬戸内海の豊富な食材を用いた多彩な和食料理及び広島県産を中心とした日本酒並びに国産ワインを味わいながら、外交・安全保障などについて議論しました。

2日目の20日には、G7首脳会談のほか、G7首脳に加えて8か国の招待国と7つの招待機関を交え、食料、保健、開発、ジェンダー、気候・エネルギー、環境などについて議論が行われました。
そして、最終日を待たずに、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を強化することやウクライナ支援の継続、核兵器のない世界の実現に向け、現実的で実践的な責任あるアプローチを採ることなどを明記した「首脳宣言」を発表しました。

最終日の21日には、ゲストとしてウクライナのゼレンスキー大統領が加わり、G7首脳とウクライナとの会談、G7首脳と招待国首脳を交えたウクライナとの会談などが行われました。ゼレンスキー大統領は当初オンラインでの参加を予定していましたが、急遽対面での出席に変更し、日ウクライナ首脳会談をはじめ、各国首脳とも二国間会談を精力的にこなし、改めて対面での国際会議が持つ大きな意義を感じる機会となりました。

G7広島サミットは、議長の岸田総理大臣の平和記念公園での記者会見をもって無事に終了しました。

首脳のパートナー対象の充実したパートナーズ・プログラム

また、G7広島サミットでは、G7および招待国首脳のパートナーを対象に充実したパートナーズ・プログラムが実施されました。
初日の19日、G7首脳配偶者は、平和記念資料館訪問、原爆死没者慰霊碑献花の後、上田流和風堂を訪問。総理夫人主催昼食会で、岸田総理大臣夫人から、地元広島の旬の食材を用いて、旨味をいかした季節感あふれる懐石料理を、季節を取り入れた器や盛り付けとあわせて楽しんでいただきたい旨が述べられました。茶室では、歴史ある武家茶道である上田宗箇流の家元によるお点前を鑑賞。お茶席では、裕子夫人が、G7首脳配偶者にお茶の頂き方を披露し、和やかな雰囲気の中で一服を楽しみました。
その後、おりづるタワーで開催された「次世代シンポジウム」に出席。広島の若者と平和構築について対話を行い、総理夫人主催夕食会では、地元広島の旬の食材に加え味噌など用い「発酵」をテーマにしたフランス料理を楽しみつつ、事前に参加した次世代シンポジウムの感想を述べ合うなど交流を深めました。

2日目は嚴島神社を訪問。宮島ブルワリーでの総理大臣夫人主催昼食会では、鉄板でのお好み焼きの実演を鑑賞し、この日のために特別に作られたできたてのビールと地元の食材をふんだんに使ったメニューでのおもてなしがあり、広島の食文化の魅力を五感で体験していただきました。

最終日には、G7広島サミット招待国首脳配偶者による平和記念資料館訪問及び原爆死没者慰霊碑献花が行われました。
その後、G7首脳及び招待国の配偶者と共に、広島県立美術館及び縮景園を訪問。縮景園では、人間国宝の室瀬和美氏から漆や蒔絵の説明を受けた後、実際に蒔絵を体験し酒器に模様をあしらいました。最後に庭園を散策し、広島県と縁の深い鯉の餌やりを楽しみました。
首脳による公式行事、パートナーズ・プログラムを通して、参加者に被爆地・広島の歴史や日本の文化を体験し、理解を深めていただくよい機会となったことと思います。

また、これまでのサミットの慣例に倣い、G7広島サミットに来訪するG7各国代表団及びプレス関係者に対して、記念品としてサミットバッグを製作しました。
サミットバッグの生地には広島県福山市産の備後デニムを採用し、サミット開催地である広島の職人が生地の生産から縫製まで行っています。また、バッグ内のグッズには、広島を中心とした日本の魅力が伝わるとともに、プラスチックを極力使用しないなど環境に配慮し、代表団やプレス関係者がサミット期間中の業務でも使える文房具などの実用的なものを選定しています。
当社も主催者をサポートし、参加者の皆さまに喜んでいただけるよう記念品を手配しました。

国際会議では、会議での議論に加え、開催地の魅力を世界に発信し、地元の市民や子どもたちが参加するプログラムなどを実施して、地域活性化を図り、有形無形のレガシ-を残すことも開催意義の一つです。開催自治体では「広島サミット県民会議」を設立し、サミット開催に向けて様々な準備を行い、県民へのG7に関する教育イベントや参画イベントなどを実施するなど尽力してこられました。

このような歴史に残るG7広島サミットの運営に多くの方々とともに取り組み、無事に終了できましたこと、心より安堵するとともに、ご関係の皆さまのご支援、ご協力に深く感謝申しあげます。

写真出典:「G7広島サミット」公式Webサイト