第67回日本透析医学会学術集会・総会~「透析医療のSDGsを求めて」をテーマにパシフィコ横浜で現地会場をメインに開催
2022年7月1日(金)~3日(日)、「第67回日本透析医学会学術集会・総会」がパシフィコ横浜にて開催され、株式会社コングレ(東京都中央区、代表取締役社長:武内 紀子)は運営を担当。本学術集会は、ほぼすべてのプログラムを現地にて開催しました。
日本透析医学会学術集会・総会は、今年で第67回を迎えました。
本学術集会は、日本における透析療法にかかわる医療関係者が一堂に会し、熱心な参加者が多数集い、全国の会員・会員施設における腎代替療法の水準を向上、維持する貴重な場となっています。
今回のテーマは、「透析医療のSDGsを求めて」。
本学術集会の会長である東京女子医科大学 血液浄化療法科 土谷 健 特任教授はテーマについて、会長挨拶で「従来、日本透析医学会は、透析医療を中心に運営されていましたが、現在では腎代替療法の考え方が広まり、多くの施設で療法選択外来が行われるようになりました。さらに昨年来、透析を"見合わせる"という事例が社会的問題となり、学会からは『透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言』が上梓されました。
こうした激しい変化に対して、今回の大会のテーマを『透析医療のSDGsを求めて』といたしました。SDGs(sustainable development goals)とは、国連総会で採択された"持続可能な開発のための国際的な開発目標"のことです。この考え方はそのまま透析医療にもあてはまるものと考えます。患者様のために変えるべきことを変え、変えてはならないことを変えずに持続的に努力を続けていくことが必要だと確信しています。そのため今大会では、透析医療において持続的な目標とすべき項目を明らかにし、それを達成するための実行手段を皆様とともに考えたいと思います」とお話しされました。
SDGsへの取り組み
・環境に配慮したコングレスバッグ・ストラップ
現地参加者特典として、製造工程で残った生地を再利用したコットン素材のコングレスバック・再生ポリエステルを使用したSDGsカラーのネームストラップを用意しました。
・男女参画を掲げた「東京女子医科大学企画セッション」
主催校ならではの企画「透析医療の女性スタッフとして~Life work balance~ 第1部」では、はじめに、東京女子医科大学臨床工学部 宮尾 亜矢子 先生が「多様化する働き方と臨床工学技士の環境」をテーマに、自身の妊娠・出産・育児の経験をもとに、働き方や職場環境の改善に関して講演されたほか、様々な職域の女性医療従事者から講演がありました。
・食品ロス削減のため、共催セミナー弁当を余らせない工夫
共催セミナー弁当は、食品ロス削減のために事前申込制にして、当日の弁当数を決定するよう試みました。
・あらゆる職種、あらゆる分野に対応した講演
医師、臨床工学技士、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、企業の方などの幅広い職種のシンポジウム、ワークショップ、よくわかるシリーズ等があり、また保存期~終末期医療・在宅医療など、様々な分野の講演が行われました。
・透析液水質確保に関する研修は完全オンデマンド配信
当日会場に来られない方が受講できるよう、「透析液水質確保に関する研修」は完全オンデマンド配信にて行いました。
・注目の「腎代替療法セッション」
多職種によるチーム医療で適切な腎代替療法の選択を推進し、さらに透析患者および腎移植患者のADL、QOLの向上を目指すため、様々な分野のエキスパートの講演が行われました。
・集中AIセッション ~From Zero to Master~
AIを基に透析療法のSDGsを考えるべく、AIに関するセッションも様々ありました。
ほかにも、舞台の装飾や会場内の立て看板などのデザインに、SDGsの17の目標のアイコンなどを使用し、参加者の皆さまにSDGsを意識していただくよう工夫しました。
企業展示会場(展示ホール)
ポスター会場(展示ホール)
本学術集会はテーマ「透析医療のSDGsを求めて」に則って、このように様々なSDGsへの取り組みを行いました。
コングレはサステナビリティの重要課題(マテリアリティ)の1つに「MICEの場の創造を通じた社会課題解決の支援」を掲げ、食品廃棄数の削減(ロスゼロ)運動、主催者との共創による啓発活動の推進、サステナブルMICEの実現(省資源・リサイクルの推進・CO2削減・フェアトレード品の活用など)などに取り組むことを目標にしています。
今後も、コングレはPCO (Professional Congress Organizer)として主催者の想いを実現できるよう、SDGsに関する提案を積極的に行い、サステナブルMICEに取り組んでまいります。