Menu
トップページ > THINK Hub >
イベント企画・街づくりを仕事にするということ(前編)

対談

イベント企画・街づくりを仕事にするということ(前編)

対談者

施設・人材サービス事業本部
清水いずみ(Izumi Shimizu)・近藤慎(Shin Kondo)・木村豪志(Takeshi Kimura)

現在の仕事内容について

木村:僕はもともと水族館などの文化施設事業に興味があり、集客やイベントに携わりたいと思い、新卒でコングレに入社しました。入社して1年目はすみだ水族館の立ち上げに関わり、その後自ら手を挙げてうかいミュージアムの立ち上げも経験しました。2年目からは担当がMICE施設に変わり、以来現在まで名古屋国際会議場(以下、NCC)に常駐し、施設管理をしています。NCCでは学会の窓口やHPのリニューアル、IT設備などの業務にあたっています。今年からは管理グループマネージャーとして、施設の維持管理と経理面をマネジメントする立場になりました。

モデレーター:2年目にNCCに担当が変わったきっかけは何ですか?

木村:ある時、施設で来場者の誘導をしていたら、たまたまNCCの館長が通りがかり、僕が誘導する姿を見て「あの元気のええやつはだれや!NCCに来んか?」と誘っていただいたのがきっかけです。

モデレーター:NCCに異動して、いかがでしたか?

木村:最初は声かけていただけたのが嬉しくて行ったんですが、現場の仕事は会議場のレイアウトを考えたり、見積もり作ったりが多く、正直最初はなんのために異動したんだろうと思いましたね(笑)。ただ、業務を重ねていく中で、MICE施設でも自分で工夫してやれることはあると気づきました。お客さんが何に困っているのか考え、これを変えたらお客さんの反応が変わった!と試行錯誤してゆくうちに、施設の維持管理やサービス向上にはまってしまいました。

モデレーター:近藤さんは新卒で入社されましたよね。理系の大学院の出身だと聞いていますが、どういった経緯でコングレに入社を決めたのでしょうか?

近藤:私は、工学系の出身ですが、大学院では、地域コミュ二ティーの活性化といった、一見理系らしからぬ領域を専攻していました。その延長で、就職活動でも、街・地域に賑わいを作りたい、という観点で、不動産系、インフラ系、イベント・旅行会社などの業界を志望していましたね。コングレではイベントや国際会議を通じて地域活性化に貢献できたら、と思い入社を決めました。
しかし、入社後、「新規施設の開発」という、より街づくりに直接的に携われる仕事をすることになりました。当初は、こんな事業がコングレにあると知らなかったので、不思議な縁を感じています。社会課題に対してリサーチを重ね、結果を踏まえクライアントに提案を行う、という、大学院での経験が多少なり生かせるフィールドなのも、うれしい誤算でしたね。

モデレーター:これからの仕事に対して、目標などはありますか?

近藤:入社してから携わっている大規模な建設プロジェクトが、いくつかここ数年で完成するので、まずはそれを目標にしています。業務的な課題としては、入社してからの運営現場経験に乏しい面があるので、現場の意見を取り入れながら、机上論でない、リアル感のあるコンサルティングができるよう目指していきたいです。
色々な地域の施設開発の仕事を通して、その地域のニーズや特色に合ったプロジェクトのコンセプトをつくる重要性について、身をもって実感しています。こうした複数エリアのプロジェクトに関われる利点を生かして、都市と地方の施設間の連携、コラボレーションなど、もっといろいろな地域に貢献できたらいいなとも思っています。

モデレーター:清水さんはいかがですか?

清水:私はコングレには転職で入り、最初は契約社員として入社をしました。ステーションコンファレンス万世橋でコーディネーターを経験後、ウェスタ川越(以下、ウェスタ)に移り、現在は施設長をしております。

もともと、サックスの演奏家になりたかったのですが、演奏で食べていくのは厳しくて。仕事をしようと思った時に、大学の時代より長く劇場でアルバイトをしていたため、会議施設の運営の仕事を自然と選んでいました。劇場のアルバイトでは、イベント企画にも携わらせていただいていました。企画・制作・進行すべてやりましたし、舞台にあがって司会をしたこともあります。

モデレーター:現在はウェスタの施設長ということですが、どのような経緯で配属が決まったのですか?

清水:ウェスタには開業当初からすごく興味があったのですが、イベントなどを手伝うには、ウェスタそのものの経験や知識がない私が行っても迷惑になるだけと思いながらも、もし何かあればいつでもお手伝いに行きますよと部長に伝えてはいました。

そしたらある時、「前任者が産休に入るから、川越行ってみる?」とお声掛けいただいて、ウェスタ配属が決まりました。

私は施設管理って小さなイベントや企画の集合体だと思っているんです。イベントはもちろん、施設のサインやパンフレット、予約の仕方一つ考えるにも、お客様からどんなリアクションが返ってくるか想像しながら進めるんですが、施設管理はそのプロセスをずっと続けていく仕事だと思っています。

ウェスタに着任してすぐ、(施設の所有者である)埼玉県にご挨拶に行ったその日に「イベントどんどん打ってください!」と言われ、そこまでイベント企画を望まれているとは知らなかったのですが、着任したからには、何か面白いことをやりたいなと思いました。

コングレに入ったきっかけは?

モデレーター:ウェスタは出来て何年目ですか?

清水: 2019年の3月で5年目に入ります。

モデレーター:1年でどれくらいのイベントを開催しているのですか?

清水:創業支援系の小さな催事イベントも含めると、年間90本以上実施しています。時期にもよりますが、普段は自主事業業務が4割、施設管理業務が6割ぐらいですかね。

モデレーター:ウェスタでの業務を教えていただけますか。

清水:ウェスタでは、埼玉県の担当として行政の窓口、施設運営管理、自主事業企画に携わっています。埼玉県は、特に産業振興、にぎわい創出、地場産業が盛り上がるための事業やイベントに力を入れていらっしゃいますね。
産業振興とは、土地で盛り上がっている産業をPRし、広く市民の方に知っていただくような活動・イベントを指します。

ウェスタではその一環として日本酒イベント開催しました。埼玉には秩父とか小川町など水のきれいな場所がたくさんあるため、おいしいお酒をつくる環境が整っており、お酒を一つの産業としてとらえているんですよね。私自身お酒が好きで、お酒のイベントやってみようかと気軽な気持ちで始めました。イベント開催の時は、個人的にいいなと思った酒蔵や酒屋に対して、我々の施設でイベントやってみませんか?と、お声かけしていきました。

モデレーター:なるほど、酒蔵さんに直接あたってみるんですね。

清水:そうです。こちからからアプローチしていくとイベントに出展したい方が意外とたくさんいらっしゃる。土地のいいものをお持ちの方と、イベントに参加したいと思う人をうまくマッチングさせることで、イベント・企画って動いているんです。

モデレーター:産業振興やにぎわい創出のためのイベント開催は初めてだったと思いますが、初めはとまどいましたか?

清水:最初は困りましたが、非常に人にめぐまれました。埼玉、特に川越のみなさんは街が大好きだし、なんとか地元を全国区にしたいという気持ちも大きい。都心からも来やすく、観光地にもなっているため、活動したい方がいっぱいらっしゃったんです。

>>後編に続く