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Withコロナ時代のMICE開催を考える

レポート

Withコロナ時代のMICE開催を考える

6月19日、都道府県をまたぐ移動の自粛が全国で緩和され、政府からはイベントや展示会の開催制限も今後段階的に解除される方針が出されています。感染拡大の防止と社会経済の両立を目指し、各種ガイドラインに基づきながらMICEと総称される会議・展示会・イベントの再開を目指す動きが活発化しています。MICEの再開は、医学会をはじめとする学術・研究の発表や関連産業の振興、またそのために欠かせない人々の交流を推進し、日本経済の振興に不可欠な要素と言われています。MICEをビジネスのコアとするコングレでは、Withコロナ時代のMICE開催を後押しするような様々なソリューションの開発・整備を進めています。ここではその一部として、感染拡大を防止しながら交流の場を創造する、Withコロナ時代の新たなMICE開催の取り組みをご紹介します。

コロナ禍で進んだ医学会・学術集会のオンライン開催―オンラインならではの様々なメリットも

新型コロナウイルスの感染が拡大していた今春、コングレでも多くの国際会議や学術集会が開催中止や延期、開催方法の変更を余儀なくされました。2月末の開催予定であったある学術集会では、開催の数日前にリアル開催の中止とWEB開催への移行が決定。その後、約1か月半でシステムを構築し、オンライン開催を実現しました。4月下旬に開催予定であった別の学術集会では、約3週間の準備期間で、オンライン開催へ移行。大型医学会としては初の試みでしたが、インターネット環境さえあればいつでも、どこからでも参加できるというオンラインのメリットを享受し、最終的に通常開催時より多くの参加者を得て、成功裏に終えることができました。参加者からは、交流を伴うリアル開催の良さが見直される一方、スケジュールの都合で聴講したい演題が聴講できないなどの制約がなくなり、じっくり学べる機会になった、今後もハイブリットで続けてほしいなど、ご好評をいただきました。

5月下旬に開催予定だった「第93回日本整形外科学会学術総会」は、リアル開催からオンライン開催へ切り替え、当初4日間であった会期も6月11日~8月31日までへと変更。3月中旬の正式決定後、短期間でリアルタイム配信、オンデマンド配信、バーチャル展示会(3D)やeスポーツ企画など、さまざまな交流の場をバーチャルで整備しました。開催校からのメッセージ映像はVR版も用意し、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)での視聴で没入感を体感いただく試みなど、オンライン開催ならではの取り組みを実装。多くの方に参加いただいています。

そして現在、緊急事態宣言の解除や移動制限の緩和などを受けて、ようやく、リアルな場でのMICE開催が再開しつつあります。経済活動レベルも引き上げられ、2020年8月1日を目途に、人数の上限を定めないイベントも開催可能となる予定です。コングレでも、一日も早い安全安心なMICEの再開を目指し、さまざまなソリューションを提案しています。

リアルな場でのMICE開催も再開―MICE施設でも新しい様式の施策を提供

コングレの管理・運営するMICE施設では、感染拡大の予防対策を行いながら「新しい生活様式」を実践し、さまざまなご提案を行っています。「ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター」(大阪市北区)と「コングレスクエア日本橋」(東京都中央区)では、2020年7月・8月の2か月間、会場費が50%OFFとなる「ソーシャルディスタンス推進キャンペーン」を展開しています。キャンペーンを活用いただくことで、コストを気にせず広い会場を使って、安全にイベントを実施していただければ、との思いから始めました。WEB配信会場としてもご活用いただけるよう、関連するソリューションも提供しています。

Withコロナの時代のリアル開催―新しい様式に合わせた安心・安全な開催施策も

コンベンション事業では、MICE開催の規模や運営形態などを踏まえた、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのソリューション「Withコロナ Safety MICE Solutions」を整備しました。接触回避、密集回避、飛沫感染防止、感染者対策などが求められるWithコロナ時代のMICE開催。これらを網羅し、参加者、主催者、開催施設、運営関係者が安心してリアルイベントを開催できるような商品ラインナップとなっています。コングレが提供する「MICEnavi(マイス・ナビ)」アプリを活用すれば、より簡単にITによる様々な開催支援策をご利用いただける仕組みも含まれています。

コロナ禍で広まったオンライン開催―Web型学術集会サービス「MICEvirtual」も

場所や会場、時間に縛られないなど、幅広いメリットを享受できるオンライン開催も、Withコロナ時代の新たな生活様式に合致した開催様式として定着してきました。「MICEnavi」 をWeb型学術集会サービス向けに進化させ、提供を開始した「MICEvirtual(マイス・バーチャル)」も引き続き多くのお問合せをいただいております。「MICEvirtual」は、コングレとMICEに特化したITソリューションを提供するグループ会社、株式会社マイス・ワンが開発したソリューションで、学術集会・総会や教育セミナーの参加登録、講演セッションのライブ・オンデマンド配信、デジタル形式でのポスター発表などにご活用いただいています。また、同じくグループの語学サービス専門会社であるコングレ・グローバルコミュニケーションズでは、遠隔同時通訳システム(RSI*)を活用したサービスも開始しています。

MICE開催のNew Normal ―リアル・バーチャル併催のハイブリット開催にむけて

新型コロナウイルスの感染拡大は、MICEの形を進化させました。オンライン開催のメリットを活かしつつ、コロナ禍で再認識された、人が集うことの価値も追及する。そんな、新たなスタイルが求められています。オンライン開催などのバーチャルソリューションと、リアルな場のイベント掛け合わせたハイブリット開催がWithコロナ時代のNew Normalになる。ウイルスの感染拡大リスクを最小限に抑えながら、MICEが持つ効果や利点を最大化するため、コングレでは、「MICEvirtual」、「Withコロナ Safety MICE Solutions」などを活用し、完全なオンライン開催、リアルとバーチャルを併催するハイブリッド開催など、今までの形式にとらわれない、さまざまな形のMICE開催をご支援させていただくべく、引き続き力を尽くしてまいります。

コングレはこれからも、主催者や関係者の皆様とともに、徹底した感染防止対策に取り組み、MICEの再開をサポートし、With コロナ時代の新しいMICEの開催を実現することで、新たな交流やイノベーションの創出の一助となるよう、努めて参ります。Withコロナ時代におけるMICE開催も、ぜひコングレにご相談ください。