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スポーツビジネスの活性化を目指して~スポーツビジネスジャパン2019レポート~

レポート

スポーツビジネスの活性化を目指して~スポーツビジネスジャパン2019レポート~

2019年11月19~20日、さいたまスーパーアリーナで「スポーツビジネスジャパン2019 together with スタジアム&アリーナ2019」を開催しました。

スポーツビジネスジャパンは、コングレが日本スポーツ産業学会、スペースメディアジャパンと主催するスポーツビジネスに特化した専門展示会&コンファレンスです。4回目となる本年は、パナソニック社の顔認証システムによる入退場管理の実証や「スポーツ×SDGs」をテーマにした各種企画、バスケットボールのデモンストレーションエリアなど、多数の新企画でパワーアップ。出展者さま、ご登壇いただいた皆さま、ご後援いただきました団体・企業さま、関係者の皆さまのご協力に、改めてお礼申しあげます。

本年、特に力を入れたのは、コンファレンスプログラムです。国内外の第一線で活躍する90名以上の方をお招きし、全29セッションを開催。初日の11月19日のウェルカムスピーチには、日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長やスポーツ庁の鈴木大地長官、埼玉県の大野元裕知事、日本スポーツ産業学会の尾山基会長にご登壇いただきご挨拶を賜りました。

その後行われた特別講演の「日本のラグビーを変える!~新しいプロリーグとは~」は、史上初のアジア開催となったワールドカップ、燃え上がったラグビー熱の冷めやらぬ中でのプロリーグ化のセッションとあって、会場は満員御礼、多数のメディアに取材いただきました。川淵三郎氏、清宮克幸氏、境田正樹氏、廣瀬俊朗氏による熱い議論は、翌日のスポーツ紙の1面にも。注目度の高さがうかがわれました。

その他、鹿島アントラーズの経営にあたるメルカリの小泉文明会長や、V・ファーレン長崎の経営をホテルやスタジアムの開発と併せて進めるジャパネットホールディングスの髙田旭人社長ら、今話題のキーパーソンのご登壇も叶い、まさに、スポーツビジネスの今を象徴する方々が一堂に集結!という状況。チーム・クラブ経営の手法や、オープンイノベーション、地方創生、スタジアム・アリーナ改革などをテーマに繰り広げられたセッションは非常に面白かった!と好評をいただきました。

本年は、新たな取り組みとして、パナソニック社の顔認証システムによる入退場管理を実証導入しました。会場入場時やコンファレンス受付で活用して、運営人員の削減と、正確かつスピーディーな認証で混雑緩和を目指したのものです。スポーツ産業界でも日常的な活用が見込まれる顔認証システムを、いち早く体験いただけるよい機会になったと思います。会場では、認証スピードの速さや高い精度に驚きの声が上がっていました。今後スタンダードになっていくであろうこの技術。今回の実証で、導入までのプロセスや課題・手法を確認できたのも大きな収穫でした。

また、”スポーツの力でSDGsを加速させよう”を合言葉に実施した、「スポーツ×SDGs」の様々な企画も初の試みでした。環境に配慮した運営(調達等)を心がけると同時に、「スポーツ×SDGs」をテーマにしたスペシャルコンファレンスを開催。SGDsの考え方の普及を目的に、各出展者ブースに出展企業が取り組むSDGsの17のアイコンを掲示もしました。イベント参加を通じて参加者・出展者が皆でSDGsに取り組むきっかけになれればという思いで実施したのですが、結果私たちコングレにとっても、何ができるのかを試行するいいきっかけになったと思っています。

例えば、今回会場では、マイボトル運動を実施しました。浄水器メーカーにご協力いただき、無料給水スポットを会場内に設置。マイボトル持参を呼びかけて、ペットボトルごみの削減でマイクロプラスチック問題の解決を目指す取り組みです。これらの活動は、コングレの他のイベントでも実現可能なもの。スポーツビジネスジャパンでは小さな1歩かもしれませんが、ここから大きな輪にできれば!と思っています。

近年様々なスポーツビジネス関連の展示会やイベントが増えてきましたが、スポーツビジネスジャパンの特徴は、リーグ・クラブで実際にスポーツビジネスに深く携わる方に多くご来場いただいていることだと自負しています。本年は、画期的な試みとして、Jリーグ、Bリーグ各クラブのデジタルマーケティング担当者対象の特別合同ワークショップの開催を支援しました。さらに多くの方々に会場に集結してもらうこと、また、スポーツリーグを橋渡しすることで生まれるネットワークやアイデアを期待して支援したのですが、J・B両リーグに加盟する69のクラブから、140名を超える皆様に参加いただき、ワークショップ終了後は、出展社と商談する姿も見受けられました。

このワークショップでは、チケットマーケティングやサポーター・ファンの獲得およびコミュニティづくりなどについて、リーグ・クラブの持つ課題が共有され、リーグや地域の枠を超えた連携で課題解決を目指すような動きが進んだと聞いています。スポーツビジネスジャパンをこういう連携や、課題解決のヒントを提供するような、「新たなスポーツビジネスのプラットフォーム」にすることを目的に、来年以降も交流やリレーションづくりを促進するような仕掛けを考えていきます。

スポーツビジネスジャパンは、毎年違う都市(会場)で開催していますが、開催自治体との連携も、特徴のひとつになってきたと実感しています。今回は、埼玉県の推進する「埼玉県イノベーションリーダーズ育成プログラム(SSS)」とのコラボレーション企画や、さいたま市環境局の推進する食品ロスの取り組み「フードドライブ」を会場内で実施していただきました。今後も開催自治体とは緊密な関係を保ちながら、さまざまな切り口でスポーツを核にした提案をしていきたいと思っています。

来年は、横浜みなとみらい21エリアに4月に開業する「ぴあアリーナMM」で、2020年10月6日(火)・7日(水)の2日間での開催が決定しています!

ぴあアリーナMMは、「ぴあ株式会社」が建設する1万人規模のアリーナ会場です。今年新たに取り組んだいくつかの企画を深化させ、パワーアップして継続するのはもちろんの事、新たな企画も盛り込んで、より多くの皆様にご来場いただき、スポーツビジネスの活性化につながるような仕掛けづくりができればと思いながら、準備を進めています!

スポーツビジネスジャパン2020にもご期待ください。