ノーベル賞受賞者の下村脩博士と益川敏英博士が科学の楽しさを語る講演会が9月23日、大阪市のナレッジキャピタル コングレコンベンションセンターで開かれ、中学・高校生を中心に約900人が参加しました。「個性が育むサイエンス――ノーベル賞受賞者が語る」と題した講演会は、株式会社コングレと朝日新聞社が主催。コングレが今年5月にグランフロント大阪内に開業した同センターのオープン記念の催しで、また朝日新聞社がトップサイエンティストを招いて行う「知と学びのサミット」シリーズの一環として開催されました。
講演会では、まず、オワンクラゲから緑色蛍光たんぱく質(GFP)を発見し、2008年ノーベル化学賞を受賞した下村博士が、クラゲの採取と精製に明け暮れた頃の写真もまじえて、決してあきらめないことの大切さを講演。続いての対談では、「CP対称性の破れ」の理論で2008年ノーベル物理学賞を受賞した益川博士が、聞き手の中村桂子・JT生命誌研究館長と、自由な発想を生み出した若き日の研究生活の思い出などを語り合いました。
ノーベル賞受賞者の生の声を聞き、サテライト企画として併催されたワークショップで両博士の研究の一端に触れるなど、サイエンスのおもしろさ、奥深さを堪能する1日となりました。
これからもナレッジキャピタル コングレコンベンションセンターは、知と情報と文化の交流拠点として、サイエンスの振興に貢献していきます。
「みなさん、おげんきですか」と語りかける
下村脩博士
「モーツァルトよりベートーベンが好き」と話す
益川敏英博士
(左から)中村桂子館長、益川敏英博士、下村脩博士、
総合司会の阿形清和・京都大学教授による
トークセッション
サテライト企画会場内。GFPで細胞を染めた
蛍光メダカが顕微鏡から投影されました